次期FRB議長の人選急ぐ=政権高官ら候補―トランプ氏 2025年07月17日 08時51分

トランプ米政権で次期連邦準備制度理事会(FRB)議長の有力候補として取り沙汰されるハセット国家経済会議(NEC)委員長(AFP時事)
トランプ米政権で次期連邦準備制度理事会(FRB)議長の有力候補として取り沙汰されるハセット国家経済会議(NEC)委員長(AFP時事)

 【ワシントン時事】トランプ米大統領がパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長への圧力を高める中、政権は後任選びを急いでいる。パウエル氏の任期は来年5月までだが、前倒しで次期議長を指名することで、影響力をそごうとする狙いが透ける。
 トランプ政権内から有力候補として取り沙汰されるのは、ホワイトハウスで経済政策の調整役を担うハセット国家経済会議(NEC)委員長とベセント財務長官だ。
 トランプ氏は16日、ハセット氏について「われわれが検討している人物で、素晴らしい」と記者団に認めた。ハセット氏は、第1次トランプ政権でも閣僚級の大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を務めるなど、トランプ氏に近いエコノミストだ。
 ベセント氏に関して、トランプ氏は「非常に良い仕事ぶりだ」と高く評価する。ベセント氏は日本などとの貿易交渉に深く関わり、大型減税関連法の成立にも尽力。トランプ氏は、荒れた市場などを「落ち着かせる力だ」と買っており、財務長官に留め置く可能性がある。
 政権外では、ウォーシュ元FRB理事が有力視される。2008年のリーマン・ショック後に深刻化した金融危機への対処に取り組んだ。当時、FRBの追加量的緩和に懐疑的な見方を示すなど、引き締め的な金融政策を志向する「タカ派」と目されている。
 ただ、トランプ氏は次期議長に関し、「低金利を目指す人にしか関心がない」と発言。利下げによる景気拡大に前向きな「ハト派」を据える意向を繰り返し表明している。 

その他の写真

トランプ米政権で次期連邦準備制度理事会(FRB)議長の有力候補として取り沙汰されるベセント財務長官(AFP時事)
トランプ米政権で次期連邦準備制度理事会(FRB)議長の有力候補として取り沙汰されるベセント財務長官(AFP時事)

FED(最新10件)