〔東京外為〕ドル、143円台半ば=国内輸入企業の買いで上昇(2日正午) 2025年07月02日 12時06分
2日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、国内輸入企業などによるドル買い・円売りが優勢となり、1ドル=143円台半ばに上昇した。正午現在、143円52~54銭と前日(午後5時、143円06~06銭)比46銭のドル高・円安。
前日の海外市場では、アジア時間のドル売り・円買いの流れが加速し、欧州時間から米国時間の序盤にかけ、143円台後半から142円60銭台まで下落。その後は値を戻し、5月の米雇用動態調査(JOLTS)と6月のISM米製造業購買担当者景況指数(PMI)がいずれも市場予想を上回ると、143円台半ばに急伸した。米上院のトランプ減税法案可決もドル買い要因となり、143円80銭近くまで上昇した。
米国時間の終盤は、トランプ米大統領が日本との関税交渉について「合意は難しい」との見方を示し、対日本関税に関し「30%か35%、あるいはわれわれが決める数字を支払ってもらう」との書簡を送る方針を表明したのを受け、143円30銭台まで売られた。
東京時間もこの水準を引き継いだ。仲値公示に向けては「国内輸入企業によるドル買い・円売りが優勢だった」(外為仲介業者)といい、143円65銭前後へ上昇した。仲値公示後はいったん売られたが、時間外取引の米長期金利の上昇などを眺めて再び買われ、143円70銭台の高値を付けた。その後は利益確定などの売りが強まっている。
市場では「全般は、あすの6月の米雇用統計発表を控えた様子見ムードが強い」(FX業者)との声が聞かれた。
ユーロは朝方に比べ対円で強含み、対ドルでもみ合い。正午現在、1ユーロ=169円37~38銭(前日午後5時、168円58~61銭)、対ドルでは1.1800~1801ドル(同1.1783~1784ドル)。