〔米株式〕ダウ急反落、2105ドル安=ナスダックも安い(10日午後0時23分) 2025年04月11日 01時28分
【ニューヨーク時事】10日午後のニューヨーク株式相場は、米中の貿易戦争激化に対する警戒感が根強い中、急反落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均の下げ幅は前日終値比で一時2100ドルを超えた。午後0時23分現在は、ダウ平均が前日比2105.83ドル安の3万8502.62ドル、ハイテク株中心のナスダック総合指数が1193.84ポイント安の1万5931.13。
トランプ米大統領は9日午後、同日発動したばかりの相互関税について、貿易相手国ごとに設定した上乗せ分を90日間停止すると表明した。市場に安堵(あんど)感が広がり、相場は急反発。ダウ平均は過去最大の上げ幅を記録した。
しかし、トランプ氏は中国にかける関税は猶予しないとし、税率を計145%へさらに引き上げた。欧州連合(EU)は対米報復措置の発動保留を決めており、米中2国間の貿易戦争に発展した形。中国は10日、予定通り米国からの全輸入品に84%の追加関税の適用を開始。追加の報復措置も検討しているもようで、市場の動揺は続いている。
一方、朝方発表された米経済指標は、インフレの落ち着きと労働市場の軟化を示唆する内容。3月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比2.4%と、前月の2.8%から鈍化し、最新週の新規失業保険申請は22万3000件と前週から4000件増加した。これを受け、連邦準備制度理事会(FRB)が利下げに動きやすくなるとの観測も出ている。