日柄調整で横ばい
フィデリティ投信マクロストラテジスト重見吉徳氏 2024年04月30日 15時27分

 年初からの急ピッチの上昇で、株価は4月以降過熱感を解消する局面に入っている。ほぼレンジ下限まで下落したものの、当面は日柄調整となり横ばい圏で推移するだろう。5月末の日経平均株価は3万7500~4万円程度を予想する。
 長期金利の上昇で調整が続いている米株の影響が日本株にも波及している。日米の株式相場をけん引してきた米国の早期利下げ観測や半導体市況のさらなる盛り上がりへの期待は後退した。特に、米国ではハイテク株を中心にもう一段の下落局面があってもおかしくない。
 一方で、海外投資家にとって、日本株は依然として魅力的だ。東証の要請を受けた資本効率改善への取り組みは今後も進み、円安による割安感もある。
 乱高下する為替相場が落ち着き、日米金融政策の方向性に対する不透明さが解消されれば、今年後半にかけて株価は横ばいから抜け出し上昇に向かうだろう。

私の相場観