値動きの荒い展開続く
日東フィナンシャルグループ代表取締役・中島肇氏 2025年05月12日 14時38分
株式市場は当面、トランプ関税の影響を見極めながら値動きの荒い展開となりそうだ。日経平均株価は3万6000円を中心に上下2000円程度のレンジ内の動きが続くだろう。
トランプ米政権と各国の関税交渉が続いているが、米国が関税の影響で物価高と景気悪化が同時進行するスタグフレーションを回避できるかどうか確認する必要がある。目先は7月がターニングポイントだ。相互関税上乗せ分の90日間の発動猶予期限を迎えるが、各国との交渉がまとまらず関税が課される可能性もある。7月に向け関税リスクが高まれば、日経平均にも下押し圧力が強まる。
一方、トランプ政権は減税や規制緩和などの景気刺激策を打ち出してくるだけに、関税交渉の行方をにらみながら、再び世界的に株価が乱高下する場面も予想される。
物色対象としては、関税の影響が少ない内需セクターなどが選好されるだろう。