メキシコ、エクアドルと断交=大使館突入「国際法違反」と反発 2024年04月06日 21時50分

5日、エクアドルの首都キトで、メキシコ大使館へ突入しようとする現地警察の特殊部隊(AFP時事)
5日、エクアドルの首都キトで、メキシコ大使館へ突入しようとする現地警察の特殊部隊(AFP時事)

 【サンパウロ時事】メキシコ政府は6日、エクアドルとの国交を断絶したと発表した。エクアドルの警察が首都キトにあるメキシコ大使館に突入し、政治的保護を求めていたグラス元副大統領を逮捕したことに反発した。
 メキシコのロペスオブラドール大統領はX(旧ツイッター)に投稿し、「国際法とメキシコの主権に対する重大な違反だ」と指摘。同国のバルセナ外相も、突入の際に大使館員が負傷したなどと言及し「エクアドルとの即時断交」を表明した。
 エクアドルのコレア政権下で副大統領を務めたグラス氏は昨年12月、汚職容疑でエクアドル当局から逮捕状が出され、保護を求めてメキシコ大使館に逃げ込んだ。申請していた政治亡命が5日に認められたばかりだった。
 エクアドル政府も声明で、グラス氏を保護した大使館が外交特権を乱用したと主張。「いかなる犯罪者も政治的に迫害されていると見なすことはできない」として、一連の行動を正当化した。 

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