日米首脳、「再選」へエール交換?=バイデン氏ゆかりの店で夕食会 2024年04月10日 14時40分

 【ワシントン時事】国賓待遇で訪米中の岸田文雄首相は9日、バイデン米大統領と非公式の夕食会に臨んだ。会場に選ばれたのは、2020年大統領選への出馬をためらうバイデン氏に、ジル夫人が決断を促したというゆかりのあるレストラン。11月の大統領選で再選を目指すバイデン氏と、自民党総裁続投を狙う岸田氏が「エール」を交換し合うのにうってつけの舞台設定となった。
 両首脳が約2時間にわたり食事を共にしたのは、ワシントン中心部から車で15分ほどの閑静な地域にあるシーフードレストラン「ブラックソルト」。米誌のジル夫人へのインタビュー記事によると、夫人は18年12月、バイデン氏を昼食に誘い「(出馬)判断の時は近づいている」と迫り、バイデン氏は初めて「大統領になりたい」と胸の内を語ったという。
 夕食会には裕子、ジル両夫人も同席し、名物のカニを使ったクラブケーキなど新鮮な魚介に舌鼓を打った。日本政府によると、両首脳夫妻は、夫妻間の思い出や家族、趣味、日課に関する話に花を咲かせた。バイデン氏は店を出る際、「おいしかった」と記者団に笑顔を見せた。
 非公式夕食会は大統領夫妻が思い入れのある場所を選び、くだけた雰囲気の中で賓客をもてなすことが多い。バイデン氏はX(旧ツイッター)に、店に向かう大統領専用車内で「自撮り」したとみられる岸田氏とのツーショット写真を載せ、親密さをアピールした。 

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