ガザ休戦案で協議か=エジプト代表団がイスラエル入り 2024年04月26日 14時25分

25日、イスラエル南部のパレスチナ自治区ガザとの境界付近に集まるイスラエル軍の軍用車両(EPA時事)
25日、イスラエル南部のパレスチナ自治区ガザとの境界付近に集まるイスラエル軍の軍用車両(EPA時事)

 【カイロ時事】イスラエルメディアは26日、イスラエルとイスラム組織ハマスのパレスチナ自治区ガザでの交戦を巡り、仲介役のエジプト代表団が同日、イスラエルに到着したと報じた。行き詰まる休戦案を協議するとみられる。
 報道によると、代表団にはエジプトのカメル総合情報庁長官が含まれている。ハマスがガザで拘束している人質と、イスラエルが収監するパレスチナ囚人の交換のほか、ガザの避難民が北部に帰還することについても意見を交わすという。エジプト側が「新たなビジョン」を示すとの情報もある。
 イスラエル政府はこれまで、ハマスに対し休戦期間中の人質40人の解放を要求してきたが、これを減らす用意があると伝えられている。
 ハマスへの圧力を強めたいイスラエルは、ガザ最南部ラファへの地上作戦計画で、準備が最終段階に入ったとされる。ただ、イスラエル当局者は地元メディアに、ハマスのガザ地区トップ、ヤヒヤ・シンワル氏から「(休戦に向けた)策略ではない真の提案」があれば、侵攻計画を見直すことも排除しないと、一定程度譲歩する姿勢を示している。
 一方、ハマス幹部のガジ・ハマド氏は25日、AFP通信に対し、ラファを「仮に侵攻しても望むものは達成できないだろう」と述べ、ハマス壊滅は実現できないと強調。ラファ侵攻について「(戦闘休止に関する)交渉を脅かす」とけん制した。
 食料難に陥っているガザへの「海上回廊」を利用した物資搬入について、米国防総省のライダー報道官は25日、米軍が地中海沿岸に埠頭(ふとう)を建設する作業を開始したと明らかにした。5月初旬に使用可能となる予定だ。 

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