ウクライナ北東部5集落を制圧=「緩衝地帯」創設へ再侵攻―ロシア 2024年05月11日 19時32分

10日、ウクライナ北東部ハリコフ州で、避難計画を相談する市民(AFP時事)
10日、ウクライナ北東部ハリコフ州で、避難計画を相談する市民(AFP時事)

 ロシア国防省は11日、ウクライナ北東部ハリコフ州の国境地帯の5集落を制圧したと発表した。ロシア軍は10日、国境地帯で新たな地上侵攻に動いた。ウクライナ軍は反撃し、シルスキー総司令官が「(東・南部各州を含む)前線全体で激しい戦闘が起きている」とゼレンスキー大統領に報告した。
 ハリコフ州はロシア西部ベルゴロド州に隣接。国境線が「前線」と化し、双方の砲撃戦が繰り広げられていた。ロシア軍は今回、2022年以来となるウクライナ北東部からの大規模侵攻に踏み切る恐れもあり、緊張が一段と高まっている。住民の避難も加速した。
 ロシアのプーチン大統領は3月、ベルゴロド州にロケット砲を撃ち込まれないよう、ハリコフ州を「緩衝地帯」として占領するシナリオに言及。ロイター通信は10日の動きについて、ウクライナ軍を国境から10キロ遠ざける狙いがあるという見方を伝えた。 

海外経済ニュース