カリフォルニア州、エクソンを提訴=プラ汚染危機の原因と主張―米 2024年09月24日 06時05分
【ニューヨーク時事】米カリフォルニア州は23日、米エネルギー大手エクソンモービルが世界的なプラスチック汚染危機を引き起こしたとして、同社を州裁判所に提訴した。石油から生産されるプラスチックの廃棄問題はリサイクルにより解決すると、数十年間にわたり人々に信じ込ませてきたことが詐欺や迷惑行為に当たると主張。損害賠償などを求めている。
同州のボンタ司法長官は声明で、エクソンは「不可能だと知りながら、リサイクルがプラ汚染危機を解決できると人々をだましてきた」と非難した。州によると、エクソンは使い捨てプラの製造に使用されるポリマーの生産量で世界首位。同社はリサイクルの有効性を宣伝してきたが、実際には米国のプラごみのうち約5%しかリサイクルされていないという。
プラごみは適切に処理されずに環境中に流出すると、細かく砕けてマイクロプラスチックになる。深海の底や山の上、人体の中などさまざまな場所に広がり、自然や健康に悪影響を及ぼすと懸念されている。燃やすと二酸化炭素(CO2)を排出するため、地球温暖化につながることも問題視されている。