ガザ停戦案に前向きか=人質解放で近く回答―ハマス 2025年07月04日 14時19分

【カイロ時事】イスラエルメディアは3日、パレスチナ自治区ガザの停戦交渉で米国が示した案に対し、イスラム組織ハマスが近く立場を表明する見通しだと報じた。イスラエルが既に同意した今回の案には、ハマスが要求する恒久停戦に向けトランプ米大統領が「尽力する」との保証が含まれているもようで、ハマスの回答が前向きなものになるとの観測が出ている。
米国の案は、60日間の停戦中にハマスが存命の人質10人を解放し18人の遺体を返還するのと引き換えに、イスラエルが収監中のパレスチナ人1000人以上を釈放する内容。双方はこの期間中、戦闘終結に向けた協議を行うとされる。
アラブメディアのアルアラビーヤによると、同案にはガザに駐留するイスラエル軍の段階的撤退や、国連や赤十字国際委員会(ICRC)が関与する形でのガザへの支援物資の即時搬入も含まれる。地元メディアは、停戦期間終了後も戦闘終結の協議が続くことをトランプ氏が確約すると伝えている。
ロイター通信は関係筋の話として、イスラエル政府が4日までにハマスの回答が得られることを期待していると報道。ハマスが同意すれば、交渉妥結に向け代表団を派遣する段取りという。ハマスは4日未明に声明を出し、停戦案に関する他のパレスチナ組織との協議が終了次第、回答すると表明した。
ロイターによれば、ハッカビー駐イスラエル米大使は3日、「解決を切に望む」と表明。「(トランプ)大統領も(イスラエルのネタニヤフ)首相も、米国人もイスラエル人も(ガザの戦闘を)終わらせたいと思っている」と述べ、停戦実現に期待を示した。