往路に極東視察=大戦中の米ソ協力強調―ロシア大統領 2025年08月15日 18時23分

ロシアのプーチン大統領は15日、米ロ首脳会談が行われる米アラスカ州への往路、オホーツク海に面するロシア極東マガダン州に立ち寄った。タス通信が伝えた。現地では、旧ソ連がナチス・ドイツと戦った第2次大戦中、連合国の米国から軍用機を輸送した飛行士の記念碑に献花。冷戦前の「米ソ協力」を持ち出し、米ロ関係正常化を正当化した。
1942~45年にベーリング海峡経由でアラスカからシベリアに多数の軍用機を運んだ飛行士はロシアで英雄視されており、殉死した人も少なくない。ウシャコフ大統領補佐官(外交担当)は9日、「米ロは(同海峡で)国境を接する隣国だ」と述べている。
ウシャコフ氏は14日、アラスカ州には「9人のソ連軍飛行士らが埋葬されている」と指摘。「米ロ首脳会談は両国民の兄弟愛を想起させる歴史的に重要な場所の近くで開催される」「日独に対する戦勝80年の節目に特に象徴的な意味を持つ」と強調した。