ピクトグラムの奥深さ紹介=東京五輪が先駆け、世界に普及―ロンドン 2025年08月25日 06時26分

【ロンドン時事】駅や空港などの公共施設で非常口やトイレ、案内所の存在を、絵や図を使って伝える「ピクトグラム」。日本が普及に大きな役割を果たし、SNSで現在使われている絵文字の原型ともされる。その歴史や制作過程などを通じ奥深さを紹介する展示会が、英ロンドンにある日本政府の情報発信拠点「ジャパン・ハウス」で開かれている。
ピクトグラムは言葉が分からない人にも、デザインを通じて情報が伝わるのが特徴だ。1964年の東京五輪で、競技シンボルや会場施設の表示に本格採用され、その後国際的に利用される先駆けとなった。
展示会の入り口では、ビートルズのヒットアルバム「アビイ・ロード」のジャケット写真を模した巨大ピクトグラムが来場者をお出迎え。会場内は、円や四角などのパーツを使ってオリジナルのピクトグラムを作るコーナーや、英国の若者によるデザインを基に作製された「ビッグベン」や「フィッシュ・アンド・チップス」など「ロンドンの象徴」がテーマのピクトグラム展示など、さまざまな趣向が凝らされている。
ジャパン・ハウスのサイモン・ライト企画局長は「ピクトグラムは今や日常生活の一部となっており、日本が発展と普及に与えた影響は計り知れない」と話している。展示会は11月9日まで。
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