ピクトグラムの奥深さ紹介=東京五輪が先駆け、世界に普及―ロンドン 2025年08月25日 06時26分

ビートルズのアルバムジャケット写真を模したピクトグラム展の入り口=7月28日、ロンドン
ビートルズのアルバムジャケット写真を模したピクトグラム展の入り口=7月28日、ロンドン

 【ロンドン時事】駅や空港などの公共施設で非常口やトイレ、案内所の存在を、絵や図を使って伝える「ピクトグラム」。日本が普及に大きな役割を果たし、SNSで現在使われている絵文字の原型ともされる。その歴史や制作過程などを通じ奥深さを紹介する展示会が、英ロンドンにある日本政府の情報発信拠点「ジャパン・ハウス」で開かれている。
 ピクトグラムは言葉が分からない人にも、デザインを通じて情報が伝わるのが特徴だ。1964年の東京五輪で、競技シンボルや会場施設の表示に本格採用され、その後国際的に利用される先駆けとなった。
 展示会の入り口では、ビートルズのヒットアルバム「アビイ・ロード」のジャケット写真を模した巨大ピクトグラムが来場者をお出迎え。会場内は、円や四角などのパーツを使ってオリジナルのピクトグラムを作るコーナーや、英国の若者によるデザインを基に作製された「ビッグベン」や「フィッシュ・アンド・チップス」など「ロンドンの象徴」がテーマのピクトグラム展示など、さまざまな趣向が凝らされている。
 ジャパン・ハウスのサイモン・ライト企画局長は「ピクトグラムは今や日常生活の一部となっており、日本が発展と普及に与えた影響は計り知れない」と話している。展示会は11月9日まで。 

その他の写真

ロンドンで開かれているピクトグラム展(ジャパン・ハウス・ロンドン提供・時事)
ロンドンで開かれているピクトグラム展(ジャパン・ハウス・ロンドン提供・時事)
「フィッシュ・アンド・チップス」のピクトグラム=7月28日、ロンドン
「フィッシュ・アンド・チップス」のピクトグラム=7月28日、ロンドン

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