防衛力強化でスピード合意＝ドイツ新政権へ連立協議前進 2025年03月05日 09時51分
【ベルリン時事】ドイツで新政権樹立に向けた連立協議中の保守野党キリスト教民主・社会同盟（ＣＤＵ・ＣＳＵ）と中道左派の与党・社会民主党（ＳＰＤ）は４日、防衛力強化に向けた財源確保策で部分的に合意したと発表した。来週にも連邦議会に関連法案を共同提出する方針。連立合意に一歩前進した。
トランプ米政権がロシアの侵攻を受けるウクライナへの軍事支援を一時停止したことも念頭に集中協議し、スピード合意に至った。次期首相の座が確実視されるメルツＣＤＵ党首は記者会見で、「国防のためにはあらゆる手を尽くさなければならない」と強調した。
合意では、国内総生産（ＧＤＰ）比１％を超過した国防支出について、国債発行を制限する財政ルールの例外扱いとする。実現すれば、北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）加盟国が目標とするＧＤＰ比２％の国防支出を容易にクリアでき、ウクライナに対する軍事支援も拡充できる。