来月は調整か 2025年08月18日 14時42分

三木証券商品部投資情報課次長・北沢淳氏
 現在の株価は、景気や企業業績といった経済の実力以上に上昇している印象がある。9月にスピード調整の局面が訪れてもおかしくない。
 最近の想定外とも言える株高の背景の一つは、米国で経済が底堅く推移するとの見通しと早期利下げ期待により、株価が堅調に推移していることだ。生成AI(人工知能)関連産業の成長期待も継続している。国内では、4~6月期の決算発表を経て、トランプ関税下での業績を巡る不透明感も後退した。
 しかし、米経済の先行きは楽観できない。7月の卸売物価指数(PPI)には高関税の影響がうかがわれた。今後も物価統計が上振れしたり、失業率が高くなったりすると、米国でスタグフレーション(不況下の物価上昇)懸念が出かねない。日本企業の業績も、今年度は前期比横ばいを確保できるかどうかという状況だ。9月は日経平均株価が1割程度下落することもあり得るとみる。

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