8月求人、1.20倍に低下=失業率は2.6%に上昇 2025年10月03日 08時38分

厚生労働省が3日発表した8月の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.02ポイント低下の1.20倍だった。低下は2カ月ぶり。原材料価格や光熱費などのコスト上昇で求人が鈍り、2022年1月(1.19倍)以来、約3年半ぶりの水準に落ちた。
有効求人倍率は、ハローワークで仕事を求める人1人に対し、何人分の求人があるかを示す。有効求職者数は0.7%増加、有効求人数は1.0%減少した。
新規求人は、製造業や卸売業・小売業を中心にすべての業種で前年同月と比べ減少した。物価高騰に加え、小売業や宿泊業・飲食サービス業などで省人化投資が進んでいることも影響した。
総務省が同日発表した8月の労働力調査によると、完全失業率(季節調整値)は前月比0.3ポイント上昇の2.6%だった。上昇は5カ月ぶり。転職などで自発的に離職した人が増え、完全失業者数は9.1%増の179万人となった。ただ、就業者数は高い水準にあり、同省は「雇用情勢は悪くない」との見方を示した。