〔東京外為〕ドル、一時144円台後半=1週間ぶり、米金利低下で(16日午後5時) 2025年05月16日 17時42分
16日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米長期金利低下などを背景に一時1ドル=144円台後半と1週間ぶりの安値を付けた。午後5時現在は、145円25~26銭と前日(午後5時、145円88~90銭)比63銭のドル安・円高。
午前は、1~3月期GDPのマイナス転落などを嫌気した日経平均株価の下落や、米PPIの下振れなどを受けた米長期金利低下で売りが先行し、144円90銭台に水準を切り下げた。
午後は、日経平均や米長期金利の動向を眺めながら、144円90銭~145円30銭台でもみ合った。
ドル円は、新規の材料が見当たらない中、米長期金利低下や来週に開催される見通しの日米財務相会談で円安是正を要求されるとの思惑などから、売り優勢の展開だった。
来週も米の円安是正要求を警戒し、ドル円は弱地合いが続きそうだ。市場関係者は「日米財務相会談の内容が判明するまで、地合いは悪い」(外為仲介業者)と話す。関税措置を巡る日米貿易協議の先行き不透明感が強いことも、リスクオフのドル売り・円買いを誘いやすいとみられ、「ドル円は143円まで下落する可能性がある」(FX会社)との見方が出ている。
米国時間には5月のミシガン大消費者景況感指数などが発表される。景況感のほか、期待インフレ率にも注目が集まる。
ユーロは対円で下落、対ドルは小幅高。午後5時現在は、1ユーロ=162円79~80銭(前日午後5時、163円35~37銭)、対ドルでは1.1208~1208ドル(同1.1197~1197ドル)。