利上げ判断、「霧薄まる」＝緩和的環境は維持―中川日銀審議委員 2025年08月28日 18時13分
日銀の中川順子審議委員は２８日、山口県下関市で記者会見し、利上げ環境を巡り、日米の関税交渉合意などを念頭に「４月に比べると、少し深い霧の中にあったものが薄まった」との認識を示した。ただ、経済状況全体は「不確実性が高い状態が続いている」と指摘し、緩和的な金融環境を維持すべきだと強調した。
日銀の利上げが遅れ、物価高への対応が後手に回るとの見方に対しては、「今の時点のリスクとしては、それほど大きくないのではないか」と説明。物価動向に関しては、コメなどの値上がりの影響が大きいとした上で、「食料品価格の上昇率が緩やかになるという見通しは持っており、見極めたい」と語った。