9月にピーク 2025年07月29日 16時58分

東海東京インテリジェンス・ラボ常務・平川昇二氏
 対米関税交渉が妥結し、自動車は27.5%から15%に抑えられた。このため、プライム市場上場の輸送用機器の2026年3月期減益率が従来予想より縮小するとの見方から、自動車株は足元で1割上昇した。今後は長期金利の動向次第だが、下向きな直近のインフレ指標を見れば、日銀は利上げしにくい状況で、株価には追い風だ。日経平均株価は9月ごろをピークに4万3000円程度まで上昇するとみている。
 秋以降は、各国の対米関税交渉に対する懸念が払拭されることで、欧州などはこれ以上の利下げが不要になり、カネ余りが株価を押し上げる金融相場は終わりを迎えるだろう。このため、日本も含め株価は年末までいったん調整局面になると予想する。ただ、欧米でこれまでの金融緩和効果が表れ始める来年以降は世界経済が良好となる見通しで、年内の株価調整は緩やかなものになりそうだ。

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