上昇余地残る 2025年10月08日 14時32分
大和証券チーフストラテジスト阿部健児氏
高市早苗氏が自民党総裁選で勝利する前から企業業績は改善傾向で、株価は上昇トレンドとなっていた。高市総裁が新首相になれば、円安が進み業績は一段と改善するだろう。日本株にはさらなる上昇余地が残っており、日経平均株価は、個人的には今年度末までに5万円近くになる可能性があるとみている。
日本企業は、インフレ経済への転換で値上げができる環境となった。人手不足への対応でITシステムなどの設備投資も進んでいる。グローバルなテーマとしては人工知能(AI)があり、半導体関連など幅広い業種に新しい需要が生まれている。そこに高市総裁誕生で、日銀の利上げが遠のいたとして円安が進行。以前よりも刺激色の強い財政政策への期待も高まり追い風となった。
今月下旬に始まる中間決算発表でも会社見通しの上方修正が予想され、年度末に向けて警戒するイベントも少ない。政策の後押しが続けば株価はさらに上を目指すだろう。