東証反落、日銀ETF処分で=最高値更新後、一時800円安 2025年09月19日 13時38分

日経平均株価の終値を示すモニター。取引時間中の最高値を更新したが、午後に急落した=19日午後、東京都中央区
日経平均株価の終値を示すモニター。取引時間中の最高値を更新したが、午後に急落した=19日午後、東京都中央区

 19日の東京株式市場は、日銀が上場投資信託(ETF)売却を決めたことで売り優勢の展開となり、日経平均株価は反落した。半導体関連株の上昇にけん引されて朝方に取引時間中の最高値を更新したが、下げ幅が800円を超える場面もあった。終値は前日比257円62銭安の4万5045円81銭だった。
 午前の取引で、日経平均は4万5852円75銭まで上昇した。米半導体大手エヌビディアが経営難の同業インテルに出資すると発表したことが、「最近の人工知能(AI)・半導体関連株の人気をあおった」(国内証券)。しかし、午後に入って日銀の金融政策決定会合の結果が公表されると、株式先物などに売りが広がった。
 日銀のETF処分は年間の売却額が時価で6200億円程度と、「年間60兆円規模のETFの売買代金と比べればわずかで、需給への影響は限られる」(大手証券)との声が聞かれた。ただ、売却のペースが将来引き上げられる可能性もあるなど、「不透明要因として意識された」(中堅証券)という。
 日経平均は史上最高値水準に上昇していたこともあり、ETF処分方針が「利益確定の売りを出す格好の口実になった」(同)とみられる。 

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