〔東京外為〕ドル、一時147円台前半=石破退陣との報道で円売り(23日正午) 2025年07月23日 12時02分

 23日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、石破茂首相退陣との報道を受けて円売りが強まり、一時1ドル=147円台前半に上昇した。その後は円がやや買い戻され、146円台後半で推移している。正午現在、146円92~94銭と前日(午後5時、147円71~71銭)比79銭のドル安・円高。
 前日の欧州時間は東京時間終盤に買われた反動から売り戻され、米国時間序盤に147円前後まで下落。その後、米長期金利低下を背景に売りが続き、中盤に一時146円30銭前後まで下値を切り下げた。終盤はやや買い戻され、146円60銭台で下げ渋った。
 23日東京早朝も同水準。午前8時半頃にはトランプ大統領が日本に15%の関税を課すほか、日本の対米投資80兆円、日本のコメや自動車などの市場開放などを公表。一時的に売られたが、すぐに買い戻され、146円80~90銭前後に水準を切り上げた。午前9時以降、いったん戻り売りに押されて146円20銭前後に反落。ただ、同水準では買い戻され、仲値後は146円50銭台に浮上。午前11時過ぎには石破首相の退陣見通しを伝える報道で一気に円売りが広がった。
 市場では「石破首相が退陣すると、財政悪化に拍車がかかる、との懸念から円が売られた」(大手邦銀)という。いったん円売りは一服したが、「財政悪化懸念を受けた円売りがなお出やすい地合いだ」(同)との声が聞かれる。
 ユーロは午前9時以降、対円で強含み。対ドルは横ばい圏。正午現在、1ユーロ=172円42~43銭(前日午後5時、172円60~62銭)、対ドルでは1.1734~1735ドル(同1.1685~1686ドル)。

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