与党惨敗、革新野党180議席超=大統領「刷新」表明―残り任期も「ねじれ」継続・韓国総選挙 2024年04月11日 06時27分
【ソウル時事】10日行われた韓国総選挙(定数300、任期4年)は11日、開票作業が終了した。保守系与党「国民の力」が108議席、革新系最大野党「共に民主党」が175議席で確定。与党は惨敗、最大野党は単独で過半数を大きく上回る圧勝となった。比例代表のみに候補者を立てた革新系の「祖国革新党」は12議席。革新系勢力を合わせれば180議席を超え、与党が反対する法案の迅速な処理が可能になる。
結果を受け、尹錫悦大統領は「国民の意思を謙虚に受け止め、国政を刷新し、経済と国民生活の安定に最善を尽くす」と表明。与党トップの韓東勲・非常対策委員長は「党を代表して国民におわびする」と述べ、辞任する意向を明らかにした。韓悳洙首相ら政府高官も一斉に辞意を示した。
改選前議席は、国民の力が114、共に民主党が156。尹政権は残り任期約3年間も国会との「ねじれ」状態が続くことになる。今後、さらに厳しい国会運営を強いられ求心力低下は必至だ。
共に民主党は歴史問題などで日本に厳しく、北朝鮮には融和的な姿勢を取ってきた。野党側が勢いづく中、関係改善を基調とした尹政権の対日協力の推進力に陰りが出る可能性もある。