エクアドルを国際司法裁提訴=メキシコ、国連資格停止も要求 2024年04月12日 05時15分

 【サンパウロ時事】メキシコ政府は11日、在エクアドル大使館に同国警察が押し入り、メキシコに政治亡命を求めていたエクアドルのグラス元副大統領を連れ去ったのは国際法違反だとして、国際司法裁判所に提訴した。訴状によると、エクアドルが違反行為を行ったという認定に加え、公式に謝罪するまで同国の国連資格を停止することも求めている。
 エクアドル警察は5日、首都キトにあるメキシコ大使館に突入し、汚職容疑が掛けられたグラス氏を逮捕。これをきっかけに両国関係が緊迫化し、メキシコはエクアドルとの国交を断絶した。
 メキシコのバルセナ外相はX(旧ツイッター)に投稿し、エクアドルの行動を「大使館の不可侵に対する明確な違反」と指摘。ロペスオブラドール大統領は、提訴の狙いを「他の国で繰り返されないようにすることだ」と説明した。
 エクアドル側は大使館突入に関して、グラス氏の亡命申請が認められたことを受けて「国家安全保障のための例外的な決定」に基づく行動だったと弁明した。だが、周辺国や欧州などから非難の声が相次いでいる。 

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