イスラエル首相、ハマスに「間もなく打撃」=ガザの死者3万4000人超 2024年04月22日 07時39分
【カイロ時事】イスラエルのネタニヤフ首相は21日、パレスチナ自治区ガザで交戦中のイスラム組織ハマスに対し、「われわれはさらに痛みを伴う打撃を加える。これは間もなく起きる」と警告した。ビデオ演説をX(旧ツイッター)に投稿した。ネタニヤフ氏は、ハマス壊滅に向けガザ最南部ラファに地上侵攻する考えを繰り返し示してきた。
ガザで拘束されている人質の解放を含む休戦交渉は停滞。ネタニヤフ氏は「ハマスがあらゆる提案を完全に拒否した」と強調した。
イスラエル国内では人質帰還が実現していないのはネタニヤフ氏の責任として退陣を求める声が強まっているが、ネタニヤフ氏は政権への圧力を利用してハマスが合意条件を厳しくしているとの認識を示して批判をけん制。「この数日で(ハマスに対する)軍事的、外交的圧力を強める」と語った。
一方、米国務省が近く、ヨルダン川西岸で人権を侵害したとしてイスラエル軍部隊への制裁を発表すると報じられたことについて、同氏は「全力で闘う」と激しく反発した。米情報筋はイスラエルメディアに対し、ガザで活動する部隊についても調査が行われる可能性があると語った。
ガザ保健当局によると、昨年10月からの累計死者数は3万4000人を超えた。AFP通信はガザ当局が、南部ハンユニスのナセル病院の敷地から約50人の遺体を掘り起こしたと報道。一部は衣類を身に着けておらず、当局者は「(イスラエル軍による)拷問や虐待を示している」と訴えた。