中国軍機56機が中間線越え=過去最多、強まる威嚇―台湾 2024年07月11日 17時16分
【台北時事】台湾国防部(国防省)は11日、台湾周辺で同日午前6時までの24時間に中国の軍用機延べ66機が活動し、このうち延べ56機が台湾海峡の中間線を越えるなどして台湾側に飛来したと発表した。台湾メディアによると、中間線を越えた中国軍機の数は過去最多。台湾を自国の領土と主張する中国の軍事的威嚇が強まっている。
国防部は発表で「(中国軍の)動向は綿密に把握している」と強調。通常は公開しない台湾軍が捉えた中国軍戦闘機の写真を公開した。
台湾周辺と西太平洋ではここ数日、中国軍の活動が活発化している。日本の防衛省や台湾国防部によると、中国空母「山東」は9日に沖縄県宮古島南方で発着艦訓練を実施。10日午前には中国軍機延べ36機が西太平洋へ向かい山東と訓練した。台湾の中央通信社は、11日に発表された中国軍機の動向が「山東との訓練が続いていることを示している」と報じた。
台湾国防部系のシンクタンク「国防安全研究院国防戦略・資源研究所」の蘇紫雲所長は、時事通信に「(中国は)米国の新駐台代表の台湾支持発言などに政治的不満を示した」と指摘した。