制圧地域へ司令部設置=占領継続、対ロ交渉で優位に―ウクライナ 2024年08月16日 08時31分

ウクライナ軍のシルスキー総司令官(左)=同軍が2月25日に提供、撮影日時・場所不明(AFP時事)
ウクライナ軍のシルスキー総司令官(左)=同軍が2月25日に提供、撮影日時・場所不明(AFP時事)

 ウクライナ軍のシルスキー総司令官は15日、ロシアの侵攻に対抗して越境攻撃した同国西部クルスク州の制圧地域に、占領政策を担う軍司令部を置くと表明した。シルスキー氏から報告を受けたゼレンスキー大統領がSNSで明らかにした。
 シルスキー氏は制圧地域に司令部を置く理由について「法と秩序を維持し、地域住民のニーズに応えるためだ」と述べ、統治を行う方針を強調した。占領を継続し、ロシアとの将来の停戦を巡る交渉で優位に立つ材料とする思惑があるとみられる。
 シルスキー氏によると、15日時点で制圧地域は1150平方キロ、82集落になったという。ロシア国防省は「(ウクライナの)突破を阻止した」と主張した。しかし、独立系メディアは「ウクライナ軍が約2キロ前進した」と分析。ウクライナ軍は前日よりもさらに国境の奥に進んだことは確実なもようだ。 

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