EU、米マイクロソフトの是正措置承認=「チームズ」抱き合わせ販売 2025年09月12日 18時50分
【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)欧州委員会は12日、米マイクロソフト(MS)の業務用チャットアプリ「Teams(チームズ)」の抱き合わせ販売問題を巡り、同社が提示した是正措置を承認したと発表した。これにより、競合関係にある米スラック・テクノロジーズの申し立てを契機としたEU競争法(独占禁止法)に基づく調査は一区切りとなった。
MSはEU加盟27カ国にノルウェーなど3カ国を加えた欧州経済領域(EEA)で、チームズを含まない業務用ソフト群「オフィス365」や「マイクロソフト365」を割安で提供し、既存契約者の切り替えも可能にする。競合製品が「アウトルック」などの自社ソフトとスムーズに連携できるようにするほか、利用者がチームズ内のデータを他サービスに移せるようにもする。
欧州委はこうした措置により、チームズの不当な優位性が解消されると判断。少なくとも7年間は法的拘束力を持たせる。リベラ上級副委員長(競争政策担当)は声明で「企業が自らのニーズに合った製品を自由に選べるようになる」と強調した。