気候変動で資金枠組み創設=島しょ国、「主権尊重」宣言 2025年09月12日 16時32分

地域機構「太平洋諸島フォーラム(PIF)」の会議に参加した太平洋島しょ国の首脳ら=11日、ホニアラ(AFP時事)
地域機構「太平洋諸島フォーラム(PIF)」の会議に参加した太平洋島しょ国の首脳ら=11日、ホニアラ(AFP時事)

 【シドニー時事】南太平洋の島国ソロモン諸島で開かれていた地域機構「太平洋諸島フォーラム(PIF)」の首脳会議が12日、閉幕した。海面上昇や災害などに対応する域内の資金枠組み「太平洋強靱(きょうじん)化ファシリティ」を創設する条約に調印。米中の覇権争いを念頭に、主権尊重などの原則を明記した共同宣言も採択した。
 資金枠組みでは、来年までに5億米ドル(約740億円)の資金を調達し、将来的には3倍の規模に拡大する方針だ。オーストラリアは1億豪ドル(約98億円)の拠出を決定。日本も300万米ドル(約4億円)を出すと既に表明している。ソロモンのマネレ首相は、国際機関からの資金援助が「遅く、少な過ぎる」と指摘し、地域独自の枠組みを持つ意義を強調した。 

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