米長官がイスラエル訪問=ガザ停戦へ詰めの協議 2024年08月18日 20時01分
【カイロ時事】ブリンケン米国務長官が18日、イスラエルに到着した。パレスチナ自治区ガザの停戦交渉に参加したイスラエル代表団はこれより先、協議の行方について「慎重だが楽観的」な見方をネタニヤフ首相に伝達。交渉は大詰めを迎えており、ブリンケン氏は19日にネタニヤフ氏らと会談し、合意妥結を迫るとみられる。
イスラエルと仲介国の米国、エジプト、カタールの高官は15日から2日間にわたりドーハで交渉を実施。米国は他の仲介2カ国と共に、イスラエルとイスラム組織ハマスの溝を埋める「橋渡し案」を提示した。
バイデン米大統領は「合意に近づきつつある」と強調。イスラエルのメディアも橋渡し案に関し、イスラエルの要求がおおむね反映されていると報じた。
ただ、ハマス幹部は橋渡し案を巡りAFP通信に、米国がハマスに「命令」を押し付けようとしていると反発し、楽観論は「幻想だ」と指摘した。合意に至るかはなお不透明だ。
ネタニヤフ氏はこれまで、ガザ南部のエジプト境界付近への軍部隊駐留や、ガザ南部から北部に帰還する避難民にハマス戦闘員が紛れ込まないようにする仕組みづくりが必要だと主張してきた。一部報道によれば、橋渡し案にこれらの点に関する規定はないが、代わりにハマスが北部に武器を持ち込んだ際に戦闘を再開する権利をイスラエルに認めるといった妥協案が議論されている。