中国、比の船舶再び衝突=南シナ海の係争海域で 2024年08月19日 11時56分
【北京、マニラ時事】中国海警局は19日、南シナ海のサビナ礁周辺海域にフィリピン沿岸警備隊船2隻が「不法侵入」し、中比船舶が衝突したと発表した。海警局の甘羽報道官は談話で「比側が故意に衝突した。責任は完全に比側にある」と非難した。これに対し、比側は「(中国側の)危険な行為」で2隻が損傷したと表明した。
サビナ礁はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内にあるが、中国も領有権を主張している。同礁は、中比が小競り合いを繰り返すアユンギン(中国名・仁愛)礁からさらに約60キロ東、比沿岸部からは約140キロの海域に位置する。
比沿岸警備隊によると、比船舶が19日未明、拠点への物資運搬のためサビナ礁付近を航行中、海警局の船舶が針路を妨害し衝突、船体に直径約13センチの穴が開いた。約15分後にも同海域で、別の比船舶が海警局側から2度体当たりされ、船体に直径約1メートルの穴が開いたという。