スターマー政権に初の審判=新興右派の台頭焦点―英地方選 2025年05月01日 15時51分

【ロンドン時事】英国で1日、地方議会選挙の投票が行われた。昨年就任した国政与党・労働党のスターマー首相にとって「初の大規模な選挙の洗礼」(スカイニューズ)で、有権者がどのような評価を下すかが焦点。支持率で主要政党を抑え首位に立つ右派ポピュリスト政党のリフォームUKが、どこまで勢力を伸ばすかにも注目が集まっている。
イングランドの24自治体議会で1600議席以上が争われるほか、6自治体で首長選を実施。西部ランコーン・アンド・ヘルズビー選挙区では、労働党下院議員の辞職に伴う補選も同時に行われる。
4月下旬の政党支持率調査では、リフォームUKが25%で、労働党の23%、国政最大野党の保守党の21%を上回りトップ。これが地方選の結果にそのまま反映されるわけではないものの、リフォームUKが勢いを増していることは確かだ。同党が最多の700議席を得るとの予想もあり、スターマー氏は投票前、英メディアに「(与党にとって)厳しい選挙になる」と苦戦を認めた。
リフォームUKは、英国の欧州連合(EU)離脱運動の急先鋒(せんぽう)だったファラージ党首が2021年に創設。反移民を掲げて右派層の支持を集め、昨年7月の総選挙では新興政党にもかかわらず5議席を獲得した。