韓国首相辞任、大統領選に=2日に正式表明の見通し 2025年05月01日 16時12分

【ソウル時事】韓国の韓悳洙首相は1日、国民向け談話を発表し、首相を辞任したと明らかにした。韓氏は「危機を克服するため、自分がしなければならない仕事をしようと職を辞することにした」と述べ、大統領選(6月3日投開票)に出馬する意向を示した。2日に正式に表明する見通しだ。
保守系与党「国民の力」は3日に党大会を開き、大統領候補を選出する。支持率でトップを走る革新系最大野党「共に民主党」の李在明前代表に対抗するため、韓氏が無所属で出馬表明した後、与党候補者らとの保守一本化が実現するかどうかが今後の焦点となる。
韓氏は保守系の尹錫悦政権だけでなく、革新系の盧武鉉政権でも首相を務めた。経済官僚出身で党派色は薄いとされる。与党の一部などから擁立論が出ていた。
韓氏は談話で、保守と革新の対立が激化していることを念頭に、「協力の政治の土台を築かなければ分裂と葛藤が繰り返されるだけだ」と指摘。「解決しない限り(韓国の発展が)ここで止まってしまうかもしれないという危機感を覚えている」と述べた。