戦時法による移民送還は違法=トランプ政権の主張退ける―米地裁 2025年05月02日 06時21分
【ワシントン時事】米南部テキサス州の連邦地裁は1日、トランプ政権が不法移民送還を迅速化するため戦時法である「敵性外国人法」を用いたことを「違法」と判断し、同法に基づく送還をやめるよう求めた。他の裁判所も暫定的な差し止め命令を出しているが、政権の主張を明確に退け、恒久的な差し止めを命じたのは初めて。
トランプ政権は同法を適用する根拠として、不法移民の流入が米国への「侵略」に当たるなどと説明していた。しかし地裁は、侵略とは武力行使を伴う戦争行為を指す言葉であり、移民問題への援用は不適切だと指摘した。政権側は控訴するとみられる。