トランプ氏「5月8日を戦勝記念日に」=第2次大戦、対日戦継続触れず 2025年05月03日 07時14分

【ワシントン時事】トランプ米大統領が「5月8日を第2次世界大戦の戦勝記念日とする」とSNSに投稿したことが物議を醸している。米国は、ナチス・ドイツが連合国に降伏した1945年5月8日以降も対日戦を続けており、歴史認識に対する疑念が浮上。欧州戦線終結後も戦っていた米兵への敬意を欠くとの指摘も上がる。
トランプ氏は今月1日の投稿で、欧州諸国は広く5月8日を戦勝記念日にしていると指摘。「私たちはこれまで何も祝ってこなかった。勝利を再び祝い始める!」と主張した。8月の広島、長崎への原爆投下や、日本のポツダム宣言受諾には触れなかった。
さらに、「退役軍人の日」として米国の祝日となっている11月11日を「第1次大戦の戦勝記念日」に改称するとも表明。この日は1918年に当時の連合軍とドイツが休戦協定を結んだ日に当たるが、朝鮮戦争(50~53年)後に、あらゆる戦争に従事した退役軍人の献身をたたえる祝日として法制化された。トランプ氏の主張はこうした経緯を軽んじるもので、「驚くべきだ」(政治専門紙ポリティコ)と受け止められている。