インドがパキスタン領内を攻撃=4月テロの報復、8人死亡 2025年05月07日 05時38分

【ニューデリー時事】インド政府は7日、パキスタン領内にあるテロリストの拠点を軍が攻撃したと発表した。標的は、パキスタンとの係争地カシミール地方の同国支配地域を含む計9カ所。4月下旬に同地方のインド側支配地域で起きたテロに対する報復として実施した。パキスタン軍によると、インド軍のミサイル攻撃で少なくとも8人が死亡、2人が行方不明となり35人が負傷した。
パキスタン軍がインド空軍機を撃墜し、同国の旅団司令部を破壊したとの情報もある。核兵器を保有する両国が本格的な交戦に入れば地域情勢の不安定化は避けられない。パキスタンのシャリフ首相はX(旧ツイッター)に、インドの攻撃に対し「断固たる対応を取る権利があり、既に対応は進行中だ」と投稿した。
インド政府は今回の攻撃を「シンドール作戦」と名付け、パキスタン軍の施設は標的としていないと主張。「エスカレーションを伴わない」軍事行動で、標的の選定と実行方法は「慎重に行った」としている。
一方、パキスタン外務省は、インド空軍が自国領空にとどまりながら、兵器を用いて民間人を標的にしたと発表した。モスク(イスラム礼拝所)が破壊されたとも報じられている。