米中、緊張緩和を模索=10日からスイスで閣僚級貿易協議 2025年05月07日 07時32分

(左から)ベセント米財務長官とグリア通商代表部(USTR)代表、中国の何立峰副首相(AFP時事)
(左から)ベセント米財務長官とグリア通商代表部(USTR)代表、中国の何立峰副首相(AFP時事)

 【ワシントン、北京時事】トランプ米政権は6日、貿易問題に関する米中の閣僚級協議をスイスで開くと発表した。米中は100%を超える高関税を互いの輸入品に課しており、「禁輸」状態にある。米政権による4月の相互関税発動後、両国の公式協議は初めてで、緊張緩和への糸口を見いだせるかが焦点となる。
 両国によると、米側はベセント財務長官とグリア通商代表部(USTR)代表、中国側は経済政策を担当する何立峰副首相が参加する。ベセント氏によれば、協議は10、11両日に行われる。
 ベセント氏は6日の米FOXニュースのインタビューで、「両国が何を話し合っていくかで合意するだろう。緊張緩和に関するものになる」との見通しを示した。繊維製品などの分野では、中国との「デカップリング(分断)は望んでいない」と説明。ただ、半導体や医薬品などの戦略分野では分断が必要との認識も明らかにした。
 中国商務省は7日の報道官談話で「妥協で尊重は得られない」として、「原則的な立場を堅持する」と強調、強気の姿勢を見せた。トランプ大統領も「対中貿易がなくなることで、米国は何も失っていない」と安易な妥協をしない考えを示しており、どこまで歩み寄れるかは不透明だ。 

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