ガザ支援再開まで「あと数歩」=近く具体策発表―米国務省 2025年05月09日 14時55分

パレスチナ自治区ガザの難民キャンプで食料を求める人々=5日(AFP時事)
パレスチナ自治区ガザの難民キャンプで食料を求める人々=5日(AFP時事)

 【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザへの支援物資搬入をイスラエルが阻止し、現地で食料不足が深刻化している問題で、米国務省のブルース報道官は8日、「援助を届けるための解決策まであと数歩だ」と述べ、近く支援再開の具体策が発表されるとの認識を示した。新たに設置する基金を通じた支援が行われる予定という。
 ブルース氏は基金の詳細に関し言及を避けたが、非政府組織が運営すると説明。「(食料を必要としている)人々に実際に届く方法で、ガザに迅速に提供する動きを歓迎する」とした上で、「(イスラム組織)ハマスのようなテロリストの手に支援物資が渡ることがあってはならない」と述べた。イスラエルはハマスが住民から食料を横取りする事態を強く懸念している。
 AFP通信によると、基金はスイスと関連があるとみられ、2月に同国で「ガザ人道基金」という名称の基金が設立された。ガザでは今後、食料配給時の警備体制構築が課題となるが、スイス紙は基金が「傭兵(ようへい)」を雇うことを検討中だと報じた。 

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