印パ、互いに停戦違反主張=合意発表直後、履行に暗雲も 2025年05月11日 05時52分

【ニューデリー時事】インドとパキスタンの停戦合意を巡り、インドのミスリ外務次官は10日夜、パキスタン側が合意を繰り返し破ったため、軍が適切に応戦したと主張した。「違反が繰り返される場合には毅然(きぜん)とした措置を取るよう指示されている」と警告。地元メディアによれば、両国の係争地カシミール地方では爆発音が聞こえたほか、砲弾とみられる発光体が目撃された。
ミスリ氏は記者会見で、違反に対する適切な措置や責任ある対応をパキスタンに要求した。一方、パキスタン外務省は「インドが一部地域で(停戦)違反を犯している」との声明を発出。「部隊は責任と自制心を持ち対処している」と強調した。
攻撃の応酬を続けていた印パは10日、米国の仲介により即時停戦で合意。トランプ米大統領は自身のSNSに「両国が常識と優れた判断力を発揮したことに祝意を表する」と投稿した。しかし、その直後に互いに停戦違反があったと非難しており、合意履行に暗雲が漂っている。印パ両軍の幹部は12日に協議を行う予定。