反撃成功で「感謝の日」=カシミール、停戦に不信感も―パキスタン 2025年05月11日 19時06分

10日、パキスタン南部ハイデラバードで、インドとの停戦を喜ぶ人々(EPA時事)
10日、パキスタン南部ハイデラバードで、インドとの停戦を喜ぶ人々(EPA時事)

 【ニューデリー時事】パキスタンではインドへの反撃作戦「成功」(シャリフ首相)を祝って11日が「感謝の日」に指定され、各地で犠牲者への祈りがささげられた。10日の停戦合意発表後には市民らが街頭に繰り出し、国旗を振ったり花火をしたりして喜びをあらわにした。
 パキスタンでは「インドの『戦争ヒステリー』にふさわしい方法で応え、屈服させた」(ドーン紙)など、インドに勝利したとの論調が支配的。一方、インド側に高揚感は薄く、メディアはパキスタンの「停戦破り」に重きを置いた。
 民間人の犠牲者も出た係争地カシミール地方。パキスタン側支配地域ムザファラバードで暮らすITコンサルタントのビラル・シャビールさんはAFP通信に「停戦は前向きな一歩」としつつ、「戦争で亡くなるのは兵士だけでなく、多くは民間人。今回はカシミールの人々だったはず」と話した。
 インド側のスリナガルに住む男子学生(28)は時事通信に「停戦合意後にもかかわらず昨夜攻撃があり、多くの住人がパニックとなり泣きだす人もいた。また攻撃があるのではないか」と、不信感を隠さなかった。 

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