米下院、トランプ減税法案採決へ=与党内に異論、可決に不透明感 2025年07月03日 07時56分

【ワシントン時事】米下院は2日、トランプ大統領の看板政策である大型減税を盛り込んだ法案の審議を行った。早ければ同日中に採決される見通し。法案を巡っては、与党共和党内で財政規律派が一段の支出削減を求める一方、穏健派は低所得者向け支援の過度な引き下げに抵抗。共和党は下院で僅差の過半数にとどまっており、可決には不透明感が漂う。
上院は1日、5月に下院が可決した大型減税法案の修正案を承認し、下院に送付した。減税が実現するには、下院が再可決した上で、トランプ氏が署名する必要がある。
法案は、飲食店従業員らが受け取るチップや、残業手当の税額控除といった、トランプ氏が昨年秋の大統領選で公約に掲げた減税策をほぼ網羅。一方で、減税の財源や国防費、国境対策費を賄うため、低所得者向け医療制度「メディケイド」を大幅な削減対象とした。
トランプ氏は2日、SNSで「法案が可決されれば、米国はかつてないほど『経済的なルネサンス(復興)』を遂げる」と強調した。トランプ氏と共和党指導部は、米独立記念日の4日までの議会通過を目指す。