過去のゲリラ掃討、警察や軍に恩赦=フジモリ政権下などで7万人死亡―ペルー 2025年08月14日 07時47分

ペルーの首都リマの日本大使公邸で特殊部隊を率いるフジモリ元大統領(中央)=1997年4月(AFP時事)
ペルーの首都リマの日本大使公邸で特殊部隊を率いるフジモリ元大統領(中央)=1997年4月(AFP時事)

 【サンパウロ時事】ペルーのボルアルテ大統領は13日、同国で1980~2000年に行われた政府の左翼ゲリラ掃討作戦を巡り、人権侵害の罪に問われた軍や警察の関係者らに恩赦を与える法案に署名した。フジモリ政権下で重点的に進められた作戦に絡み、市民を含む7万人以上が死亡し、数千人が行方不明となった。
 ボルアルテ氏は「今回の恩赦でペルーは(祖国を)守った人々に敬意を払う」と強調した。報道によると600件以上の関連裁判が打ち切りとなる見通しで、真相がうやむやになる恐れがある。法案は7月に国会を通過したが、米州人権裁判所は「犠牲者に対する正義」の確保を理由に、施行を見送るよう求めていた。 

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