相互関税の撤廃、米に要求=首相「雇用維持に万全」―参院決算委 2025年04月07日 09時44分

石破茂首相は7日の参院決算委員会で、トランプ米大統領が発表した相互関税を巡り「これから先、撤廃を求めていく」と述べ、措置の見直しに向けて交渉する方針を重ねて示した。国内対策に関し「中小企業も含め、資金繰り、雇用が維持されるよう万全を尽くしたい」と強調した。
首相は「わが国は決してアンフェア(不公正)なことはやっていない」と主張。早期の訪米に意欲を見せつつ、「(関税について)パッケージの形で持っていかなければならない」と語った。「解決までにどれぐらいの時間を要するか、予断を持って申し上げることはできない」とも述べた。立憲民主党の羽田次郎、自民党の赤池誠章両氏への答弁。
自動車関税を巡り、首相は2019年の日米共同声明を取り上げ、「日本の自動車、自動車部品に米国が追加関税を課さないという趣旨だと、安倍晋三首相(当時)からトランプ氏に明確に確認した」と指摘した。立民の古賀之士氏への答弁。
古賀氏は物価上昇を踏まえ、減税措置を講じる考えはあるかとただした。首相は賃上げに向けた労使交渉のさなかだとして「この時点で減税に言及すべきだと思わない」と答えるにとどめた。
13日に開幕する大阪・関西万博に関し、首相は「必ず成功に導きたい」と表明。外国人旅行者の地方誘客にも期待を示した。自民の太田房江氏への答弁。決算委は首相と全閣僚が出席して質疑を行った。