韓国与党、大統領選へ支持低迷=韓首相に待望論 2025年04月14日 20時05分

【ソウル時事】韓国の尹錫悦前大統領の罷免を受けた大統領選(6月3日投開票)に向け、保守系与党「国民の力」の党内予備選の候補者登録が14日に始まった。これまで出馬表明した中で最も人気のある金文洙前雇用労働相ですら、世論調査で支持率は10%程度に低迷。革新系最大野党「共に民主党」の李在明前代表に大きく水をあけられている状況で、大統領選出馬に慎重な態度を保つ韓悳洙首相の待望論が高まっている。
与党の候補者登録は15日まで。金氏のほか、洪準杓前大邱市長、韓東勲前党代表、安哲秀議員らが出馬を正式に表明したものの、50%近い支持率の李氏に対抗できる候補者は見当たらない。尹氏の戒厳宣言に失望した有権者の支持を取り戻すことは極めて困難な情勢だ。
こうした中、大統領職を代行する韓首相に注目が集まっている。韓氏は、過去に革新政権でも要職を務め、内政・外交の両面で手腕が高く評価されてきた。14日の世論調査機関「リアルメーター」の発表によると、韓氏の支持率は8.6%で与党では金氏に次ぐ。
12日に呉世勲ソウル市長が大統領選への不出馬を宣言した背景にも、中道層の支持取り込みを期待できる韓首相を擁立する動きがあったと指摘されている。与党の成一鍾議員は13日、フェイスブックに「柔軟で安定的なリーダーシップで世界の荒波に立ち向かう指導者が必要だ」とつづり、韓氏に出馬を促した。ただ、韓氏は14日の閣議で「(米国との関税交渉で)与えられた最後の使命を果たす」と述べ、職務に専念する姿勢を崩していない。
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