海外勢買いが継続 2025年09月04日 14時30分
ソニーフィナンシャルグループ金融市場調査部長・渡辺浩志氏
4月以降に日本株が急反発した原動力は海外投資家だ。今後も米国株が堅調で、日銀が早期利上げに慎重とみると、海外勢の買いは継続し、年末の日経平均株価は4万4000円まで上がる。
日銀の次回利上げは来年1月か4月ではないか。日銀は基調的な物価上昇率はまだ弱いとの立場だ。前年比で円高となっている為替相場は、輸入物価に対して押し下げ要因になる。年内利上げは企業の設備投資や賃上げの勢いをそぐだろう。
海外勢の日本株買いは、2023年に東証による株価純資産倍率(PBR)改革で進み、昨年は日銀のタカ派姿勢でしぼんでいたが、今年4月以降、一気に回復した。日銀の慎重姿勢は安心材料だ。
米国の景気は底堅く、企業業績も堅調に推移している。米S&P500種株価指数が年末に6700と予想すると、日経平均も連動して上昇する。トランプ政権の不確実性などで米国株が下振れすると4万円まで下がるだろう。