金融市場「変動高まりやすい」=見通し実現なら利上げ―高田日銀審議委員 2024年09月05日 17時26分
日銀の高田創審議委員は5日、金沢市で講演後に記者会見した。現在の株式や為替市場の動向について「(乱高下した)8月頭ほどではないが、ボラティリティー(変動率)が高まりやすい動きが生じている」と指摘。特に景気減速が懸念される米国の経済指標に左右されやすい状況になっていることから、「極めて高い緊張感を持って注視する」と強調した。
今後の金融政策運営に関しては「物価、経済の見通しが実現していくなら、金融緩和の度合いを調整していくことが基本姿勢だ」と述べ、段階的な利上げの必要性を改めて表明した。ただ、「金融や資本市場の動向が当然その前提だ」とも説明。植田和男総裁ら執行部と同様に、市場の安定や経済・物価見通しへの影響を見極めて対応していく考えを示した。