為替で株価も上下 2024年09月20日 14時45分

三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフ・グローバル投資ストラテジスト新井洋子氏
 米国景気や日米の金融政策を通じた為替動向が日本株の上下に影響しやすい。とはいえ、堅調な企業業績を背景に年末にかけて日経平均株価は3万9500円程度まで上昇するだろう。
 海外投資家は日本企業の収益向上や構造改革に期待している。企業は円安下で価格転嫁を進め、収益性を高めた。東証の要請による株主還元強化や自社株買いの増加に加え、M&A(合併・買収)動向も活発化している。日銀が利上げにかじを切りながらも、しっかりした企業収益が日本株上昇を支えるとの評価がある。
 米景気は減速が想定されるものの、ソフトランディング(軟着陸)を見込む。家計と企業の負債比率は低く、個人消費も底堅い。景気の深い押し下げを懸念する必要はない。
 一方、中国景気は引き続き注視が必要だ。一段と悪化すれば、中国比率の高い企業は敬遠される恐れがある。米国の対中規制強化の動向も気がかりだ。

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