中東情勢次第 2024年10月11日 14時35分
ピクテ・ジャパン・ストラテジスト糸島孝俊氏
米大統領選の行方は見えないものの、米株が好調であれば日経平均株価も4万1000円程度まで上昇余地がある。ただし、中東情勢が悪化しないことが前提だ。原油高が進めば、主要指数の下落を招いて日本株は売られるリスクがある。不透明な要素が多く、来年以降の相場は見えづらい。
国内政治は混迷を深めているが、自民党総裁選直後に見せた市場のボラティリティー(変動率)の高まりは収まりつつある。日銀は金融緩和を徐々に調整するため、粛々と利上げするだろう。
一方、米国の経済指標を見る限り、ハードランディング(急失速)は想定しない。利下げで日米金利差がさらに縮小すると円安になりにくく、日本株には短期的に悪材料になる。
中国景気は注視が必要だ。不動産不況対策を打ち出したが、歯止めがかからず追加の金融緩和に踏み切った。刺激策により投資マネーが戻り、買いが買いを呼ぶ様相だが、反動もあるだろう。