年末にかけ戻り試す 2024年10月25日 14時22分

楽天証券経済研究所シニアマーケットアナリスト土信田雅之氏
 東京株式市場は企業業績の底堅さを背景に、年末にかけて戻りを試しそうだ。日経平均株価は振れ幅を伴いつつ、3万8000~4万1000円を中心レンジに推移するとみている。
 日経平均は8月上旬の急落後、レンジ下限を切り上げてきた。幅広い銘柄が売られる理由は乏しく、日銀もデフレからの本格脱却に向けて金融政策の正常化を緩やかに進めている。今後は金融株などに一段の買いが入る可能性がある。
 一方、人件費の高騰で業績を抑えられている消費関連企業も散見され、楽観一辺倒に傾くことはできない。
 日本株は米国市場の影響を受けやすい。米国はインフレが失業率の大幅上昇を伴わず沈静化に向かっているものの、景況感が非常に良いわけではない。11月の大統領選後に消費関連指標が弱めに出て、米国株の下げが大きくなり、日本株が上値を抑えられる局面は想定しておきたい。

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