〔NY石油〕WTI反落、71ドル台(20日午前) 2024年09月20日 23時28分

 【ニューヨーク時事】週末20日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米大幅利下げ決定を背景とした買いが一服し、利益確定の売りに反落している。米国産標準油種WTIの10月物は午前10時05分現在、前日清算値(終値に相当)比0.45ドル安の1バレル=71.50ドル。
 米連邦準備制度理事会(FRB)は18日、通常の2回分となる0.5%の利下げを決定。大幅利下げにより景気が支えられ、エネルギー需要が拡大するとの期待が高まり、前日の相場は上昇していた。20日は引け後に納会を控えた持ち高調整や利益確定の売りが先行している。中国の景気先行き懸念が広がる中、中国人民銀行(中央銀行)が20日、事実上の政策金利に当たる最優遇貸出金利(LPR)1年物を据え置いたことも原油相場の圧迫要因になっていると見る向きもあった。市場では金利引き下げが予想されていた。
 イスラエル軍は20日、レバノンの首都ベイルートを空爆したと発表した。レバノンのイスラム教シーア派ヒズボラの指導者ナスララ師は19日、レバノン各地で17、18両日に起きた無線機や携帯型通信機器の一斉爆発について、イスラエルによるものと非難し、報復を明言していた。中東情勢が一段と深刻化する中、供給混乱への懸念もあり下値は限定的となっている。

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